No.9 ...卒業
梅の香と白と紅とに背を押され『卒業』という地点通過す
遠雷の響きもどこかやさしさに似ている春の癒しの雨よ
懐かしき右上がりの文字封筒の裏の名前をそっと口にす
引っ越す日鍵のカタンという音で部屋と我との接点を断つ
各停の電車に揺られひとつづつ浮かび消えゆく想い抱きしめ
薄暗い夜道の中の花明かりほのかな白さにしばし見とれる
少しずつ同じ時間を重ねたい同じ歩幅で同じ速度で
夕暮れの薄紫のシャーベット悲しさ故の美しき空
おおらかに生きたく思う風が木が気負わず我のそばにあるように
想い出と呼ぶには時が足りぬままアルバムの中の君に手を振る
遠雷の響きもどこかやさしさに似ている春の癒しの雨よ
懐かしき右上がりの文字封筒の裏の名前をそっと口にす
引っ越す日鍵のカタンという音で部屋と我との接点を断つ
各停の電車に揺られひとつづつ浮かび消えゆく想い抱きしめ
薄暗い夜道の中の花明かりほのかな白さにしばし見とれる
少しずつ同じ時間を重ねたい同じ歩幅で同じ速度で
夕暮れの薄紫のシャーベット悲しさ故の美しき空
おおらかに生きたく思う風が木が気負わず我のそばにあるように
想い出と呼ぶには時が足りぬままアルバムの中の君に手を振る
(22歳・大学卒業/十首)